第2舞台 シーン1 |
八郎潟を襲った嵐が静まり数ヶ月たった。
潟の防潮水門に一人の老婆がたたずんでいた。何かぶつぶつ呟きながら歩いている。「たたりじゃ、たたりじゃ」
潟の野鯉が近寄って婆様に尋ねた。「なんのたたりですか」
すると婆様は「夜叉袋様のたたりじゃ」と言って立ち去ってしまう。 |
第2舞台 シーン2 |
一方、真坂では同心たちが父の居場所を突き止め、エビQについて尋問をしていた。
エビQを逃がし、面目を潰された岡引は父と弟アケビを身代わりに捕まえようとした。
父は自分が犠牲になって次男のアケビを逃がす。
アケビは父から習った風の術を使って父を助けようとするが、まだ未熟で風さえも起こらない。 |
第2舞台 シーン3 |
潟の中はにぎやかだ。チカ、ウナギ、白魚たちが井戸端会議をしている。
良く見ると集まった魚たちはなんか変。えらやヒレが変なところにある。
そこへ外来魚のバスとギルが邪魔しに来た。
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第2舞台 シーン4 |
嵐で潟に様々な野菜が流れ込んで来た。
その中にマダムキューリーの姿があった。
しかし、様子が変だ。嵐のショックで記憶を無くしている。
そこへ兄を探しに来たアケビ。
潟の魚たちは記憶を無くしたマダムを潟の診療所へ連れて行く。 |
第1舞台 シーン5 |
アケビを追って、岡引と同心が潟にやってきた。どうも「エビQが潟に潜んでいる」という情報を得たらしい。
情報家のバスとギルにエビQを探すよう命じる。 |
第2舞台 シーン6 |
潟の診療所では嵐で傷ついた野菜たち魚たちで満杯。我らがエビQも足を怪我して診察を受けていた。
潟の診療所では腰の曲がったエビQを病気と診断して腰にギプスを巻いてしまった。 |
第2舞台 シーン6-2 |
待合室では潟の魚たちが宴会状態。
声自慢の野鯉が音頭を取って八郎潟ソーラン節を歌っている。 |
第2舞台 シーン6-3 |
潟の診療所に連れて来られたマダムは記憶が戻る、そこへ偶然治療に来ていたエビQと再会した。
だが、幸せの時間は長くは続かない。 |
第2舞台 シーン7 |
マダムから弟アケビが成長し潟に兄を探しにきていたことを知らされる。と、その時外が騒がしい。
情報家のバスとギルが突然診療所に現れ、エビQを見破る。
バスとギルは同心にエビQが見つかったことを知らせに走る。 |
第2舞台 シーン8 |
婆様と野鯉が潟のほとりで語り合っている。
婆様は突然昔話を始めた。
水門から海水が入りシジミ貝が豊漁だった時の思い出話だった。話終わると悲しげに婆様は立ち去っていった。 |
第2舞台 シーン9 |
バスとギルから情報をもらった同心と岡引は診療所の近くで楽しそうに語らうエビQとマダムを発見。
再度、エビQを捕縛しようとする。エビQは抵抗しなかなか捕まらない。
業を煮やした同心は岡引に「撃て」と命じた。
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第2舞台 シーン9-2 |
マダムは身を寄せてエビQを守ろうとした。その時銃声が…
銃弾はマダムに当たってしまった。
息をひきとったマダムを胸に絶叫するエビQ。
「私を一人残して、死ぬなマダムキューリー」
同心たちは間違ってマダムを撃ったことにおろたえ、その場から姿をくらましてしまう。 |
第2舞台 シーン10 |
打ちひしがれて動こうとしないエビQ。突然、強い風と地響きのような声が轟いた。
「生きよエビQ。生き延びて八郎湖を救うのだ。」夜叉袋様のお告げだった。
弟アケビに促されて、潟を救いに立ち上がるエビQ。周りにはエビQを支援するチカ、ウナギ、白魚たちが集まってきた。よし、みんなで理想の王国を作ろう! |
第2舞台 シーン10-2 |
強い風が吹き、潟に溜まっていた水が溢れ出し潟が甦った。
エビQは野菜たち魚たちと力を合わせて理想の国を作った。
エビQは皆に祭りたてられ王様になった。潟は甦りシジミは毎年豊豊漁、気候に関係なく収益が上がり潟に住む者たちは皆豊かになっていった。 |
場面は第三舞台へ |
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